技適マークがないと、どうして電波を出しちゃダメなの?(すっきりわかる「技適問題」)



 総務省は2015年4月3日、会期中の第189回国会に「電気通信事業法等の一部を改正する法律案」を提出。4月24日に衆議院で可決された。「技適」の規定を緩和し、外国人観光客による電波法違反を無くす狙いだ。技適は総務省が所轄する無線通信機器の技術認証である。スマートフォン(スマホ)を含む携帯電話機、無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth機器など広く一般に使われる通信機器を対象にする。

 実は2020年東京五輪に向けた外国人観光客の集客などに絡み、「技適の問題」が一般メディアなどでもあらためてクローズアップされていた。外国人観光客が持ち込むスマホで、MVNOなどが提供するいわゆる「格安SIM」や無料Wi-Fiサービスなどを利用すると、法律違反になってしまう可能性があった。

海外スマートフォンの国内利用に「技適」の壁

海外スマートフォンの国内利用の観点で、「技適」制度が抱える課題が浮かび上がってきた。

[画像のクリックで拡大表示]

 2020年に向けて計画中の外国人観光客向けの無料Wi-Fiや格安SIMといった各種のサービスが法律違反を助長し得るといういささか不都合な状況になっていた。このままでは政府や自治体が、外国人観光客に向けたこれらのサービス展開を支援しにくい。今回の法律改正にはこの問題を解決する意図がある。

▼広く一般に使われる通信機器
電波法第38条の2に基づく「無線局機器に関する基準認証制度」の対象機器。携帯電話機やWi-Fi機器、Bluetooth機器のほか、コードレス電話や特定小電力無線機など免許を意識せずに使える無線機が対象に含まれる。

▼MVNO
Mobile Virtual Network Operatorの略。仮想移動体通信事業者。自社でモバイル通信のインフラを持たずにサービス提供するモバイル通信事業者。

▼格安SIM
SIMはSubscriber Identity Module Cardの略で、モバイル通信網に接続するために必要な、識別情報(IMSI)や電話番号、暗号鍵などのデータを格納する小型ICカードを指す。MVNOの多くは契約者にSIMカードだけを供給して安価に通信サービスを提供する。



Related Post