プレゼンの満足度はこれで上がる(松田次博 間違いだらけのネットワーク作り)



先日、NEC最大のお客様向けイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO」の事務局でセミナーの企画・実施を担当している2人が筆者を訪ねて来た。お客様アンケートの満足度が期待したほどではないというのだ。ここ数年のセミナーアンケートを分析すると筆者のセミナーの満足度だけが飛び抜けて高いのだという。今回はプレゼンテーションの満足度を上げるノウハウを伝授したい。

 提案書のプレゼンと違ってセミナーのプレゼンは単に伝えたい内容が聞き手に伝わればいいというものではない。「楽しい」「共感できる」といったエンターテインメントの要素がないと40分、時には120分という長時間のセミナーを飽きさせずに聞いてもらうことはできないし、満足度も高まらない。

 筆者のプレゼンの満足度を高めている要素は何か、自分だけで考えては客観性が乏しいので筆者が主宰する情報化研究会の会員にメーリングリストで要素を挙げるよう依頼した。会員から回答があった要素と筆者自身が重要だと考えている要素を併せてフィッシュボーンチャートにまとめた(図1)。

図1●プレゼン満足度の要素

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要素を盛り込んで組み立てる

 満足度を左右する要素は18もある。2つか3つで満足度が上がるはずはない。なるべく多くの要素を盛り込みつつセミナーを組み立てることが肝要だ。

 筆者はセミナーを「導入」「序論」「本論」「まとめ」という流れで考え、スライドを作っていく。最初に書くのは、最後のまとめ1枚である。煎じ詰めればこのセミナーで言いたいことはこれだ、ということを箇条書きで3つ以内にまとめる。

 筆者のセミナーの目的は新しい技術やアイデアを使った企業ネットワークのソリューションとその効果を説明し、聴講者から提案の機会をもらうことだ。昨年のイベント(iEXPO)での筆者の講演の「まとめ」はこうだ。

お手伝いできること(スライドの表題)
(1)閉域モバイル主体の企業ネットワークの設計・構築・運用
(2)閉域モバイルを使った高品質・低価格でBCP(事業継続計画)にも役立つスマホ内線電話システムの構築
(3)「脱・Cisco」によるコスト大幅削減

 注目してほしいのは、まとめという言葉を使わず「お手伝いできること」としている点だ。単なるまとめではなく、こちらの積極性をアピールできる。

 まとめの次は「導入」の1枚目、つまりセミナーの表題を決める。イベントのパンフレットやWebサイトではセミナーはタイトル、講師名、2~3行の概要が掲載される。聴講する人は関心あるタイトルを探し、その概要を読んで聴講するかどうかを決める。タイトルはセミナーの内容を的確に表すだけでなく、聴講者を引き付けるインパクトが欠かせない。実際のタイトルは「熊本地震で威力を発揮、BCPにも役立つ閉域モバイル・スマホ内線」とした。



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