Watsonでシステム開発支援、日本IBMが自動化ツールなど発表(ニュース)



 日本IBMは2017年4月24日、超高速開発ツールなどの製品群「Watsonを活用した次世代超高速開発」を発表した。開発メンバーが社内の関連文書やFAQを検索することを想定した、同社の人工知能(AI)システム「Watson」を基にしたチャットボット機能などを特徴とする。

日本IBMの山口明夫専務執行役員

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 プロジェクト管理の支援ツール「コグニティブPMO」と、アプリケーション開発・保守の支援ツール「統合リポジトリー&ツール」から成る。コグニティブPMOは質問応答のほか、プロジェクトの進捗状況について各種管理表のデータを読み込み、過去の実績を踏まえて個々のタスクが事前に設定した期限までに完了しそうか、Watsonを使って評価する。開発プロジェクトで会議を開く際、Watsonを使い音声認識で議事録を自動作成する機能も提供する。

 統合リポジトリー&ツールは、あらかじめ登録した要件や設計仕様に基づきWebアプリケーションを自動生成する機能「Automated Web Application Generator(AWAG)」を柱とする。作成したアプリケーションのテストに使うスクリプトも自動的に生成し実行できる。「今後の機能拡張により、70%のコードを自動生成し、利用企業が新システムをリリースするまでの開発期間を半減させると見込んでいる」(日本IBM グローバル・ビジネス・サービス事業本部 アーキテクト統括の二上哲也技術理事)。

製品構成と提供する機能。Watsonのロゴマークが付いている部分が、Watsonを使う機能である

(出所:日本IBM)

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 将来的には統合リポジトリー&ツールを拡張し、稼働状況や障害履歴のデータを基に将来の障害の発生を予測したり、障害の原因特定を支援したりする機能を提供する予定。

 価格は個別見積もりだが「それぞれ月額20万円程度から」(日本IBM)。IBMのクラウドサービス「Bluemix」上で、追加ツールの一つとして提供する。

今回の製品群で提供する各機能の提供時期を示すロードマップ

(出所:日本IBM)

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 製品発表の記者会見に登壇した日本IBM グローバル・ビジネス・サービス事業本部 クラウドアプリケーションイノベーション担当の山口明夫専務執行役員は「私が30年間携わってきた金融機関のシステム開発でも、銀行と顧客の接点が店舗からATM、PC、スマートフォンと変遷し、それに応じてシステムの開発や改修をしてきた。データベースには非構造化データの比率が増加するなどの変化が起きているし、昔のシステムの構築に携わった技術者が退職したりしている。様々な環境変化のなかでもスピーディに品質良くシステムを開発するうえで、Watsonを使えないかと考え今回の製品発表に至った」とする。

 今回の製品はIBMの米国本社ではなく日本IBMが開発したもので、「自社内での開発プロジェクトはもちろん、パートナーや顧客企業にも順次利用してもらい、世界各地のIBMにも展開していく」(山口専務)。



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