「Galaxy S8」は最も原価が高いスマホ? IHS Markitの分解調査(ニュース)



 英市場調査会社IHS Markitは現地時間2017年4月20日、 韓国Samsung Electronicsの最新スマートフォン「Galaxy S8」の実機を分解して調査した原価分析結果を発表した。希望小売価格約720ドル以上で販売される64Gバイトモデルについて、BOM(Bill of Material:部品表)に基づく部品コストを「301.60ドル」と見積もっている。

 組み立てコスト5.90ドルを含む原価は推定307.50ドルとなり、前機種の「Galaxy S7」および「Galaxy S7 Edge」に対してIHS Markitが実施した同様の分解調査による推計原価よりそれぞれ43.34ドルと36.29ドル高い。

 IHS MarkitのAndrew Rassweilerシニアディレクターは「原価の上昇は、Samsungや米Appleを含むスマートフォンメーカー間の機能強化争いを反映している。メーカーはこぞって新しい機能や特徴的なハードウエアを取り入れようとしている」と説明した。

 また、リコール騒動を起こした「Galaxy Note7」以来、初めてのスマートフォン新機種となったGalaxy S8は、消費者の信頼回復とスマートフォン市場でのリーダーシップ獲得への強い意欲を示していると、同氏は指摘している。

 Galaxy S8で部品原価が最も高いのは5.77インチのディスプレイおよびタッチスクリーンモジュールで、IHS Markitは85.00ドルと見積もっている。左右がカーブした曲面ディスプレイ(解像度2960×1440ドット)は省電力性と反応を向上した。

 10nm(ナノメートル)プロセスで製造されたSoCや周辺デバイスを含むチップセットの部品原価は推定45.00ドル。IHS Markitによれば、米国および英国向けには米Qualcommの「Snapdragon 835」プロセッサ、他の地域向けには自社開発の「Exynos 8895」プロセッサを採用しているという。

 64GバイトのNANDフラッシュと4GバイトのDRAMを含むメモリー類は推定原価41.50ドル。NANDフラッシュとDRAMは過去数年間、1Gバイトあたりの単価が下がっていたが、最近はいずれも上昇している。

 3000mAh容量のバッテリーは推定原価4.50ドル。Galaxy S7 Edgeでは3600mAhを搭載していたが、SamsungはGalaxy Note 7のバッテリー発火問題で安全管理体制を強化し、電池パックの密度を下げたようだ。

 カメラモジュールの原価は、メインカメラとフロントカメラを合わせて推定20.50ドル。Appleなど競合メーカーや中国OEMらが最新モデルでデュアルレンズを採用する中、Galaxy S7に引き続きシングルレンズを搭載している。Galaxy S8は指紋センサーをカメラレンズの隣に配置するデザインのため、デュアルレンズ案が取り下げられたとIHS Markitはみている。

 なお、IHS Markitの調査では、Appleの「iPhone 7」は組み立てコストを含む原価が224.80ドル、米Googleの「Pixel XL」は285.80ドルと推計しており、Galaxy S8は現在販売されている中で最も原価が高いスマートフォンとなる(米Forbesの報道)。

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