巨人の逆襲なるか–AI分野に本腰入れるインテルの取り組み



 人工知能(AI)の分野でIntelはどのような取り組みをしているのだろうか。同社に質問すれば、きっとAIのワークロードのうち97%は「Xeon」ベースのハードウェアで稼働しているとの回答が返ってくるだろう。しかし、この数字だけがすべてではない。

 ニューラルネットワークの分野では、IntelにはNVIDIAという真の競合がいる。Intelが自ら認めていることだが、同社はこの分野から遠ざかっていたのだ。

 Intelでアクセラレーティッドワークロードグループのジェネラルマネージャーを務めるBarry Davis氏は、「まだ遅すぎるわけではない。試合で1回表の段階なのだから」と米ZDNetに語った。


 過去の戦略はあまりいい結果をもたらさなかったが、その後IntelはAIへのアプローチ法を変えているのだ。

 「(昔であれば)『構築すれば何とかなる。Intelがシリコンとソフトウェア、BIOS、ローレベルコードを提供するからやってみるといい』と言うだけだったが、もうそれだけでは不十分なのだ」とDavis氏は言う。

 Davis氏は、Intelが市場を十分に理解していなかったことを認めている。そこで同社は、単にシリコンのみに注力することをやめ、ソリューションまで考えるようになったという。

 「Intelでは、構成要素やテクノロジについて多くを語るようになった」とDavis氏。「Intelは今や世界最大級のソフトウェア開発会社なのだが、そのことを誰も知らない」

 「Intelのパートナーや顧客も、単にシリコンやドライバ、そして参照コード用にその上で稼働するちょっとしたアプリケーションだけが欲しい、あとはこっちでやるから、などと言ってわれわれの元にやって来るわけではない」

 「Intelで事前検証する必要がある。これは重要なことだ。シリコンを開発し、ソフトウェアを開発する。または、関連企業と共にソフトウェアに取り組む。そしてすべてを検証する。これは検証がしっかりなされていることを証明する新たなプロセスで、サポートのエコシステムが存在することの証となる。こうした段階を経て、ようやく販売の準備ができるのだ」(Davis氏)

 IntelがAIへのアプローチ法を変更した一例として、同社のハードウェア上でフレームワークが稼働するか確認していることが挙げられる。その証拠にIntelは4月6日、ディープラーニングフレームワークの「Chainer」を開発する日本企業、Preferred Networksとの協業を発表した。この協業により、Chainerは現在サポートされているCUDAでの実装のみならず、Xeonでもサポートされることになる。

 Davis氏によると、Intelは今後もフレームワーク分野でこうした協業を進めるという。開発者のマインドがますますアプリケーション寄りになってきているためだ。



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